明治法典論争期における延期派の軌跡

Trace of the Activity of the Postponement Faction in the Meiji Code Debate Period

公開日:2016.07.05

発行日
2015年03月10日
概要
 本稿は、日本近代法制史上の重要な論点の一つである明治二〇年代前半に起こった法典論争を考察の対象とし、民法・商法の施行をめぐるこの論争における延期派対断行派の構図のうちから特に延期派に視点をあて、その軌跡をたどる中で、(一)延期派が誰を対象として活動を展開していたか、(二)延期派の意見書が論争の過程でどのような意味合いを持つものであったか、断行派のそれとの比較から検討し、(三)延期派が具体的にめざしていたものが何であったか、この三つの課題の解明を試みたものである。
 (一)については延期派の活動は世論ではなく政府の諸大臣をはじめ「朝野ノ名士」を対象として専ら展開していたこと、(二)に関しては、それゆえ延期派の意見書は政府や有力者への手段として戦略的に用いられ、断行派が各種の機関誌を通じて世論に訴えかけた戦術とは明確な違いがあったこと、そして(三)では政府による法典調査会の設置以前、すなわち第三回帝国議会の段階で延期派が「臨時法典修正局」の設置を建議し、その実現に向けて官制草案の作成に着手していたことを明らかにした。
キーワード

法典論争

民法

商法

法学士会

英吉利法律学校

法典実施延期意見

延期派

断行派

帝国議会

臨時法典修正局

山田喜之助

高橋健三

文献等

掲載誌名・書名:

法学新報, 第121巻/第9・10号, pp.349-380

公開者・出版社:

法学新報編集委員会

書誌コード類:

ISSN: 0009-6296

種類
紀要
言語
日本語
権利情報
この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には掲載誌発行部局へお問い合わせください。

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