ユダヤ人をなぜ救ったのか―ユダヤ人を救った人々( 8 )―

公開日:2016.02.10

発行日
2015年10月30日
概要
ホロコーストからユダヤ人を救った人々は,どのような動機からナチス独裁政権下で命懸けの救済行為を行ったのであろう。その動機を知るためにドイツの研究書から2 編の論文を紹介した。まず,救済行為の位置づけであるが,救済行為がナチス政権の存立や戦況に影響を及ぼさなかったため,これまで反ナチスの「抵抗運動」であるという評価は受けなかった。そのために救済者たちも戦後補償の対象にされなかった。このような評価を変え,明確に反ナチス抵抗運動と位置づけなければならない。次に救済の動機であるが,救済者たちの出自がすべての階級に及んでいるように,救済の動機も,宗教的,思想的信条など千差万別である。動機を安易に類型化することはできない。このように動機は多様であり,また救済行為に対するナチス政権による処罰も,厳罰を科される場合からなにもされない場合まで実に多様である。この事実は,ナチス政権下ではユダヤ人救済のためになにもできなかった,という弁解が通用しないことを示している。
キーワード

ユダヤ人救済行為

動機

反ナチス抵抗運動

処罰

文献等

掲載誌名・書名:

人文研紀要, 80, pp.149-164

公開者・出版社:

中央大学人文科学研究所

書誌コード類:

ISSN: 0287-3877

種類
紀要
言語
日本語
権利情報
この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には、掲載誌発行部局へお問い合わせください。

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