「検証・都市伝説」(3) タクシードライバー弁護士: データに基づいた「現代神話のチェック:弁護士とその第二の職業」

„Urban Legend-Check III“ Taxifahrende Rechtsanwalt: Der Fakten-Check zu einer modernen Legende:

公開日:2017.12.21

発行日
2016年12月30日
概要
 ここに掲載するのは,Soldan Institutが行った,若手弁護士の副業に関する実態調査に基づいた都市伝説の検証である。
 ドイツでは「弁護士(ないしは有資格者)が,タクシーの運転手をしている。」
この話を訳者が聞いたのは,実に30年以上も前,ドイツの弁護士数が5万人から6万人の時代である。弁護士数が16万人を超えている現在では,さぞや弁護士のタクシードライバーが増大していると想像する人々も多いであろう。しかし,すでにベルリンの弁護士会がその所管地域で行った調査でも,タクシードライバーの中に弁護士などいなかったことが報告されていた。ここで訳出した論考は,実態調査をふまえ,加えて論理則からしても,それがほぼデマであることを暴露してくれている。弁護士のタクシードライバーなど論理的にありえないとする実態調査の分析評価は,実に説得力に富む。
 ちなみに,ドイツでタクシードライバーの話がまことしやかにささやかれるようになったのは,弁護士の数がそれまでの増加率を大きく超えはじめた頃である。「弁護士はあまっている。食べられなくなっている。」とささやかれている現在の日本とよく似ていることは,指摘するまでもあるまい。ドイツはデマとおぼしき話が何十年もが蔓延しているにもかかわらず弁護士数を増やし,強固な法治国家への道を歩んでいる。果たして日本はどうか。興味深いというのは皮肉に過ぎようか。
キーワード

弁護士法研究会

タクシードライバー弁護士

弁護士の副業

弁護士の兼業

ドイツ若手弁護士

ケルン大学弁護士法研究所

ソルダン研究所

Soldan Institut

キリアン マティアス

Mattihas Kilian

文献等

掲載誌名・書名:

比較法雑誌, 第50巻, 第3号, pp.329-340

公開者・出版社:

日本比較法研究所

書誌コード類:

ISSN: 0010-4116

種類
紀要
言語
日本語
権利情報
この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には、掲載誌発行部局へお問い合わせください。

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