国際法と国内法の関係に関する新二元論の妥当性 ―ILO88号条約の日本への適用の事例の検討―

The Validity of Neo-dualism regarding the relationship between International Law and Municipal Law: The Case of the Application of ILO Convention No. 88 in Japan

公開日:2017.10.19

法務研究科 / 教授

横田洋三 YOKOTA Yozo

発行日
2017年03月31日
概要
本稿は、国際法と国内法の関係に関する新二元論の妥当性を、日本へのILO88号条約適用の事例を取り上げて検証するものである。国際法と国内法の関係に関しては、従来、国際法優位論、国内法優位論、二元論の三つが対立してきた。近年これらを統合する新二元論が有力になりつつある。新二元論の核心は、国際法と国内法の関係を「国際法の平面」と「国内法の平面」とに分けてそれぞれに答えを出すというところにある。その場合に克服すべき課題は、「国際法の平面」の答えと「国内法の平面」の答えとが異なる場合にどうするかということである。
本稿はこの課題を、最近日本において政策論争となった、職業安定組織(ハローワーク)の民間委託および地方移管と、ILO88号条約が求める「国の機関の指揮監督の下にある職業安定組織の全国的体系の維持」との間の整合性の問題を取り上げて検討した。結論としては、民間委託、地方移管、いずれについても、立法過程等においてILO88号条約との整合性を、「国際法の平面」において問題とされないよう調整したことにより、「国内法の平面」での議論と「国際法の平面」での議論とが正面から対立することを回避できたと評価した。
キーワード

新二元論

二元論

国際法優位論

国内法優位論

国際労働機関

ILO

ILO88号条約

職業安定組織

融和論

等位理論

民間委託

地方移管

文献等

掲載誌名・書名:

中央ロー・ジャーナル, 第13巻, 第4号, pp.3-21

公開者・出版社:

中央ロー・ジャーナル編集委員会

書誌コード類:

ISSN: 1349-6239

種類
紀要
言語
日本語
権利情報
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